魔法の部屋のおやつ
今週のお題「好きなおやつ」
「好きなおやつ」
私の母は何でも手作りをする人。
私が子どもの頃のおやつは
いつも母が作ってくれたもの。
元々母がマメな人だったことと、
当時外国にいたため、
日本人の口に合うお菓子が少なかった、
という事情もあったのだろう。
三食の食事に加え、おやつも毎日作ってくれた。
私にとってキッチンは、
次から次へとおやつが出てくる
魔法の部屋だった。
クッキー
ゼリー
ホットケーキ
ドーナツ
たまにどこからか小豆を手に入れて、
ぜんざいなんかも作ってくれた。
そんな中、私がとても好きだったおやつは、
プリン🍮
そのプリンは蒸し器で蒸して作っていたもので、
キッチンに大きな蒸し器があると
「今日のおやつはプリンだ!」
と大喜びをしていた記憶がある。
カラメルソースももちろん手作り。
砂糖を鍋に入れて火にかける。
混ぜているうちに
香ばしい甘い匂いがしてくる。
茶色の透き通ったカラメルソース。
たまに火から下ろすタイミングが合わず、
焦げ茶色の少し苦みのあるソースだったことも。
たまごと搾りたての牛乳で作ったプリンに
茶色のトロリとしたカラメルソース。
大人になった今、
母に教わって作ってみたプリン。
同じように作っても、
何かが違う。
私の大好きなプリンは
母が作ってくれた
魔法の部屋のプリンなのだ。